さて、よく土曜日はリハーサル。早朝から学校に登校し、会場へ。
その後また学校に戻 り、新しい台本によるはじめての通し稽古(?)だったのだろう。
練習が終わったという連絡は、いつにもまして遅い夜の■時。
彼は練習中に久々の過呼吸になってしまったらしいが、翌日の県大会の応援に東京から
駆けつけた兄と深夜1時過ぎまで、修学旅行の話などしているうちに、いつもの 調子に戻っていました。
そして本番の日。 いろいろ用事を済ませて会場に駆けつけると、午後の2校目に間に合いました。
2校目のI高は最優秀賞候補の1つ。
I高の演目は既成の脚本でした。今夜空に見えている星は、何十億光年も昔の光。
いまはない星かもしれない。こうした事実にもとづいて、地球上の小さな女の子の
「もっといい誕生日プレゼントがほしい」という無邪気さが元になって、
「地球を早く回せば、時間が早く進み、来年の誕生日が来る」「逆に回れば過去にさかのぼり
やり直しもできる・・・」そして必ず来ると信じて疑わなかったある日、
「太陽の寿命が来て地球は大きく膨れた太陽に飲み込まれる。もしくは地球上に生物は
住めなくなろ」。そしてその日は「永遠に明日はこない日」。
そんな中での人と人の関わり、大げさに言えば人間の存在の意味を・・・といった感じでした。
バックヤード賞も獲得しただけあって、役者の演技もさることながら、照明や音響のスムーズな
展開。ストーリーの激しい展開に一歩も負けていませんでした。
客席まで使っての演技だったので、見ている者にとっては首を激しく左右に振らされ、
ちょっと厳しい条件でしたが、明日が来ないという圧倒的絶望感が、あえてしつこいま でに
繰り返される家族の会話の可笑しみとの対比のなかで、ズーンとした観劇感が残りました。
直前まで徹底的に創りこんできたようで、さすがでした。
Photo by NASA
そしてS高の出番です。
幕開きとともに、放置され障子も傾いた「モチモチの木」のセットが登場します。
しっかり作りこんであるだけに始めてみる人にとっては驚きの瞬間。
「うわーっ!」ほぼ同時に福島からの転校生詩織が観客席側から登場し、観客の思いを
代弁します。
「演劇をしたい!」「別れざるを得なかった友人たちとの約束は演劇」という詩織と
「演劇なんかやらない!」というイワケンの依怙地さ、交錯し反発しあう。
演劇への詩織の熱意とくじけない根性。そして、イワケンの依怙地さの根っこが
実はおなじ「震災」だったことが次第に明らかになって・・・。
ブロック大会では3人劇で、前半の出会いやモチモチの木への導入などがイワケンの幼な
じみでもある桃子の存在で、テンポよく進行してゆくのだが、今回の劇ではちょっとスロー
ダウンした感じだった。何より急遽手直しした台本なので、進行上やむをえない結果だった
かもしれない。
例のブロック大会で話題になったせりふや音響の部分は、全体的な見直しの中で修正さ
れていたようだ。
周りの人の様子はと見れば、目頭にハンカチを当てている人があっちにもこっちにもいて、
琴線に触れた様子が伝わってきた。
会場のご近所にお住まいということで観に来てくれたOさん曰く「本当は高校演劇だと
いうことで、もっとガチャガチャしたイメージかなと思ってきたんだけれどいい意味で
期待を裏切られた。『いい劇を見せてもらいました』」とのこと。
2人劇に変更ということであきらめかけた関東への切符でしたが、そんな感想を聞くうち
にちょっと望みがつながりました。
秋の彩り
その後再び用事を済ませて会場へ。講評と結果発表です。
審査員の3人の方々は、非常に真摯に感想を述べてくださいました。そしてその内容も
後日それぞれのブログ等にアップしてくださっています。
西田シャトナー先生の大会の感想@Nshatner
青木治雄先生のコメントは「ネコでもわかる照明の部屋」
青山一也先生のコメントは先生のブログ
1位・2位は想像したとおりあのI高と昨年創作脚本賞に輝いたN高が大接戦の末、結局
N高が1位となりました。審査員の西田先生曰く「100点満点中152点と150点の戦い」とのこと。
文句なしの2校でした。
そして、注目の第3位。関東大会への最後1枚の切符です。
「正直へたくそです。でも身の丈にあった芝居で、奇跡的にすばらしい世界を作り上げ
ていました」と評されたE高が、第3位でした。(うーん残念!)

我がS高は、舞台美術賞。役者2人も非常に褒められていました。
審査経過の中で、3位と4位の決定もE高にするかS高にするか大変もめたのだという
お話でした。
S高の今回の劇は、日常の努力の賜物でしょう。直前までの修学旅行や1年生部員の緊急
入院、それでも棄権をせずにやりきって、しかも大勢の観客のこころをふるわせた。
でも当たり前のことながら満点ではなかった。
今回の劇は、大会にあわせて創り上げてきたというよりも、日常のものすごい努力で身
に着けてきた彼らの力量でやりきったという印象を持ちました。多分90点くらい。
だからE高のミラクルには勝てなかったのでしょうね。
何はともあれ、サポーターの心境は複雑です。せっかくなのでもう一度3人劇を観てみたい。
そんな期待もあっての関東大会切符でしたので・・・なかなか立ち直ることができません。
そんななか、関東大会終了後、2月11日もしくは12日に桃源文化会館で実施される
南アルプス市白根地区文化祭への出演が決まったらしいという情報が入ってきました。
3度目の正直か?まだ詳細は決まっていないようですが、今度はどんな劇を創ってくれるのか、
またちょっと楽しみができました。
大会にかかわった皆さん、お疲れ様でした。またいい劇を作ってください。
ほんと 今高校演劇が面白い!!
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